EnBW―発電所建て替え、電源を石炭からガスへ―

独エネルギー大手のEnBWは13日、シュツットガルト近郊のアルトバッハ・ダイツィザウ発電所を建て替え、電源をこれまでの石炭から天然ガスへと切り替える計画を発表した。温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みの一環で、長期的にはグリーン水素系の燃料に転換する意向だ。同社が電源を石炭からガスに改めるのはシュツットガルト・ミュンスター、ハイルブロンの発電所に次いで3カ所目。

アルトバッハ・ダイツィザウ発電所は熱併給型で、計2ブロックからなる。EnBWはこれを2026年までに天然ガスベースの熱併給発電所へと改める。発電容量は750メガワット(MW)、熱出力は170MW。年450万メガワット時(MWh)の発電を計画している。二酸化炭素(CO2)の排出量は290万トンとなり、これまでに比べ63%減少する。

30年代半ばには電源をグリーン水素ないしその他のグリーンガスへと改め、同発電所の炭素中立を実現する意向だ。

風力や太陽光で作る再生可能エネルギー電力は発電量が天候に大きく左右されることから、風力が弱かったり太陽光が少ないときは火力発電で供給を補う必要がある。天然ガス発電は石炭発電に比べCO2排出量が少なく、炭素中立実現に向けた橋渡しの技術として需要の拡大が見込まれている。

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