ダイムラー―車を決済機器に、インカーペイメンツでVISAと協業―

高級車大手の独ダイムラーは8日、クレジットカード大手VISAと協業しEコマースの車内決済(インカーペイメンツ)を簡単に行えるようにすると発表した。コネクテッドカーの増加などを背景に今後、ドライバーが決済を行うケースが増えることを踏まえたもの。車そのものに決済機能を持たせることで、スマートフォンを使わずに購入・支払い手続きを実行できるようにする。

クラウドベースでVISAが提供するセキュリティ技術「クラウド・トークン・フレームワーク(CTF)」をメルセデスベンツ車に統合する。これによりドライバーは対話機能を持つ直感的な車両操作システム「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」で商品やサービスを簡単に購入できるようになる。認証には指紋を用いパスワードは不要。決済の安全性を確保するための二重認証は自動的に代行される。

ダイムラーは同サービスを来春、ドイツと英国で先行導入。その後、他の欧州諸国に拡大していく。最終的には全世界への投入を視野に入れている。

コネクテッドカーの世界の普及台数は今後2年で3億5,200万台を超える見通し。車内決済の総額は2025年までに約860億ドルに達すると予想されている。

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