独一般世帯の平均消費支出額が昨年は月2,507ユーロとなり、前年を約3%下回ったことが、連邦統計局の発表で分かった。コロナ禍の直撃を受けた分野で大きく減少し、全体が強く押し下げられた。分野によっては支出が大きく増えている。
減少幅が最も大きかった部門は外食・宿泊で、前年比35%減の102ユーロへと後退した。これに教育が29%減の15ユーロで続いた。市民大学など教育サービスが停止されたことが反映されている。
余暇・娯楽・文化も16%減の239ユーロと大幅に落ち込んだ。旅行の見合わせやイベントの中止が響いた格好。ただ、巣ごもり消費が追い風となり、パソコンやタブレット端末、キャンピング用品向けの支出は増えている。
衣料品・靴は93ユーロで、前年を12%下回った。在宅勤務の増加でニーズが減少したことが大きい。小売店の店舗営業禁止措置も響いた。
交通は7%減の325ユーロへと落ち込んだ。出勤の減少で通勤費が縮小したためだ。ただ、コロナ特需で自転車・オートバイは55%増、自動車も6%増と拡大している。
増加幅が最も大きかった部門は室内装飾品・白物家電・家庭用品で、13%増の160ユーロに拡大した。これに食品・飲料・タバコ(9%増の387ユーロ)、住居・エネルギー・住宅メンテナンス(4%増の923ユーロ)が続いた。郵便・電気通信とヘルスケアはそれぞれ3%増だった。