電機業界の新規受注、10月は増加幅が1ケタ台に縮小

独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した同国電機業界の10月の新規受注高は前年同月を9.5%上回ったものの、これまで2ケタ台に上っていた増加率は9カ月ぶりに1ケタ台に低下した。比較対象の2020年10月はコロナ禍からの経済回復が進み、受注水準が高かったという事情が背景にある。地域別では国内が8.7%、国外が10.3%増加。国外はユーロ圏が3.0%増、ユーロ圏外が14.7%増だった。

1~10月の新規受注高は前年同期を24.5%上回った。国内が19.8%、ユーロ圏が26.0%、ユーロ圏外が29.8%増えた。

10月の生産高は物価調整後の実質で前年同月を0.6%下回った。減少は9カ月ぶり。1~10月は前年同期比で10.4%増えた。

11月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI、無効回答を除いたベースで算出)は前月の21.5ポイントから24.9ポイントへと好転した。

10月の業界売上高は前年同月比2.4%増の169億ユーロに拡大した。ユーロ圏外が7.3%、国内が0.5%増加。ユーロ圏は1.1%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。

1~10月の売上高は10.3%増えて1,632億ユーロとなった。ユーロ圏外が12.6%、ユーロ圏が9.8%、国内が8.8%拡大した。

11月の業界景況感指数(DI)は21.2ポイントで、前月(22.5ポイント)を1.3ポイント下回った。減少は4カ月連続。現状判断を示す指数は40.6ポイントから41.5ポイントに上昇したものの、今後6カ月の見通しを示す期待指数が5.8ポイントから2.6ポイントへと落ち込んだ。

11月の輸出期待指数(DI)は前月の18.9ポイントから20.0ポイントへとやや改善した。

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