独商用車大手ダイムラー・トラックは1月31日、再生可能エネルギーの利用と送電網統合を手がけるネクストイラ・エナジー・リソーシズ、資産運用大手ブラックロックと共同で米国にトラック用充電・水素補給インフラを共同構築することで基本合意したと発表した。ダイムラー・トラックはすでに、協業を通して欧州で同様のインフラ構築に乗り出している。電気トラックと水素燃料電池トラックの普及に向け米国でもパートナーを獲得した。
3社は年内に均等出資の合弁会社を設立し、来年にもインフラ構築を開始する計画だ。まずは計6億5,000万ドル(5億8,000万ユーロ)を投資する。第一弾として電気トラック用のインフラを整える意向で、2026年までに東海岸と西海岸を結ぶ主要な物流ルーツ沿いとテキサス州に充電ステーションを設置する。既存の施設を利用。必要がある場所では新規の施設を設置する。水素補給インフラは燃料電池車の市場投入と普及に合わせて整備していく。主に大型・中型トラックの利用を想定しているものの、モビリティの電動化を促進するため小型商用車も利用できるようにする。
ダイムラー・トラックの北米部門ダイムラー・トラック・ノースアメリカ(DTNA)はすでに、オレゴン州ポートランドにトラック用充電ステーションを現地企業と共同開設している。ブラックロックは再生エネ専門の投資部門ブラックロック・リニューアブル・パワーを展開。同分野で幅広いノウハウを持つ。