ノババックス製ワクチンの接種勧告へ、高齢者などへの2回目のブースターも

独ロベルト・コッホ研究所(RKI)の予防接種常任委員会(STIKO)は3日、米バイオ医薬品会社ノババックスが開発した新型コロナウイルスワクチンの使用勧告方針を発表した。欧州連合(EU)の欧州委員会は同ワクチンを12月に承認済み。STIKOは州と専門機関の意見を聴取したうえで、近日中に正式勧告を出す予定だ。

同ワクチンはウイルスのたんぱく質の一部を合成する組換えタンパクワクチン。組換えタンパクワクチンは、新型コロナワクチンで初めて実用化されたビオンテック/ファイザー連合などの伝令RNA(mRNA)型ワクチンと異なり、すでにB型肝炎ウイルスや子宮頸がんのワクチンとして実績がある。新型コロナワクチンの非接種者のなかにはmRNA型が長期的にもたらす健康への影響が分からないことを理由に接種を控えてきた人もいることから、ノババックス製品の投入で接種率がある程度、上昇することが期待されている。

同ワクチンは3週間以上の間隔をあけて2回接種することで基礎免疫が獲得される。STIKOは18歳以上の成人が基礎免疫を獲得するために接種することを勧告する。妊娠中と授乳期の女性については現時点で勧告対象に加えないとしている。

STIKOは同日、新型コロナの追加免疫(ブースター)接種を受けた人の一部を対象に2回目のブースター接種を勧告する方針も明らかにした。1回目のブースター接種から数カ月が経過すると効果が弱まることを踏まえたもの。70歳以上の高齢者、基礎疾患を持つ5歳以上の人、介護施設の入居者、医療機関・介護施設の勤務者を対象とする。1回目のブースター接種からの間隔は高齢者と基礎疾患を持つ人で3カ月以上、医療・介護関係者で6カ月以上としている。

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