21年小売売上0.7%増加、通販がけん引

ドイツ連邦統計局が1日発表した2021年の小売売上指数(自動車販売店を除く、2015年=100)は物価調整後の実質で前年比0.7%増の116.7(暫定値)となり、これまでに引き続き拡大した。コロナ禍で実店舗の売り上げは1.3%落ち込んだものの、感染リスクのほとんどない通販が12.4%増えて全体が強く押し上げられた。

部門別では非食料品店(通販を含む)が2.0%増加した。通販のほか、コスメティック用品・医薬品・医療品販売店が5.9%増と好調だった。家具・家電・DIY用品販売店は8.3%減、繊維・衣料品・靴・革製品販売店は5.9%減、デパートなどの総合的な小売店は3.5%減と振るわなかった。

食料品・飲料・たばこ店部門は1.1%減少した。比較対象の20年はロックダウンで食料品など生活必需品を取り扱う店舗を除いて営業が長期間、禁止されたことから、スーパーの売り上げが大きく伸びており、21年はその反動が出た格好だ。

21年12月の小売売上指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を5.5%下回った。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、生活必需品以外の商品を取り扱う店舗に「2Gルール」が適用され、ワクチン接種完了ないし感染からの快復証明を持たない人は入店できなくなったことが背景にある。前年同月比では横ばいを保った。

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