化学大手の独BASFは11日、独貴金属大手ヘレウスと中国に合弁会社を設立することで合意したと発表した。自動車の使用済み触媒から白金族金属(PGM)をリサイクル。自動車、化学、電機、グリーン水素産業向けの新製品を製造する。
現地当局の承認を得て1-3月期中にも折半出資の新会社BASFヘレウス(中国)メタル・リソースを設立する。年内に工場建設に着手し、来年から操業を開始する。従業員100人を採用する予定。
中国は白金、ロジウム、パラジウムなどPGMの産出量が少なく、輸入に強く依存している。このため、使用済みの触媒をリサイクルすれば供給安定につながる。リサイクル品は鉱石から精錬する第1次金属に比べカーボンフットプリントが最大90%少ないことから、二酸化炭素(CO2)排出削減効果も期待できる。