農薬大手の独バイエルが除草剤「グリホサート」の納入義務を不可抗力で履行できなくなったとして、免責を求めるフォースマジュールを11日付で顧客に通告した。コロナ禍からの急速な経済回復に伴う農薬需給のひっ迫は一段と深刻化しそうだ。ロイター通信が同社の確認を得た情報として14日に報じた。
それによると、グリホサートの主要原料を製造するサプライヤーの工場で設備の不具合が発生した。バイエルは影響を可能な限り緩和するとしているものの、同工場の復旧には3カ月を要する見通しのため、グリホサートおよび同農薬を混合した製品を契約通りに供給することができなくなる。このサプライヤーの社名は明らかにされていない。