ドイツ連邦統計局が21日発表した1月の生産者物価指数は前年同月比25.0%増となり、統計を開始した1949年以降で最大の上昇率を記録した。これまでに引き続きエネルギーが全体を最も強く押し上げた。
エネルギーは66.7%上昇した。上げ幅はロシア産の供給減を背景に天然ガスで119.0%を記録。同取引所価格は326.0%、発電所向けは294.2%、産業向けは202.0%、再販事業者向けは129.6%に上った。一般世帯向けも32.1%と大きい。
電力は66.7%で、取引所価格は196.3%、再販事業者向けは121.7%、特別契約顧客向けは65.0%、一般世帯向けは9.7%だった。
石油製品は32.9%で、軽油が55.6%、液化石油ガスが50.4%、自動車燃料が28.1%となっている。エネルギーを除いた生産者物価の上昇率は12.0%だった。
中間財の上げ幅も20.7%(前月19.3%)と大きかった。原料高騰とサプライチェーンのひっ迫が響いた格好だ。中間財全体を最も強く押し上げたのは金属で、36.9%を記録。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は51.5%、非鉄金属は28.1%だった。このほか再生紙(72.7%)、肥料・窒素化合物(67.4%)、木製梱包材(65.7%)、針葉樹材(52.8%)、工業ガス(43.8%)、段ボール(41.9%)などで上昇率が大きかった。
投資財は5.3%(前月3.8%)上昇した。機械が6.0%上がり、全体を最も強く押し上げた。自動車・自動車部品は3.8%、コンピューター部品・付属品は21.2%だった。
耐久消費財は6.2%(同3.7%)の上昇。
非耐久消費財の上げ幅は6.7%となり、前月の4.7%から拡大した。食料品は同8.4%で、バターは61.1%、非加工の植物油は58.5%、コーヒーは14.7%に上った。
生産者物価の前月比の上昇率は2.2%。上げ幅は中間財で3.1%、耐久消費財で3.0%、非耐久消費財で2.0%、投資財で1.8%、エネルギーで1.3%に上った。エネルギーを除いたベースでは2.5%だった。