ボッシュの部品が露軍用車に搭載、供給先が契約違反の無断転用か

自動車部品大手の独ボッシュが開発・製造した駆動部品がロシアの軍用車両に搭載されていることが分かった。ウクライナのドミトロ・クレバ外相が13日、独公共放送ARDの討論番組で明らかにし、ボッシュが14日に追認した。他の独メーカーの部品もロシアの軍用品に使用されており、クレバ氏はアンナレーナ・ベアボック独外相とすでに協議を行った。

ウクライナ軍が捕獲したロシア軍の車両を調べたところ、ボッシュの部品が使われていた。同氏は、ウクライナ侵攻に投入され、都市を破壊している車両の部品を「長年に渡って供給してきた」と同社を批判した。

ボッシュの広報担当者は問題の部品が自社製品であることを認めたうえで、ロシアの顧客自動車メーカーとの契約では民生品以外への搭載を認めていないことを指摘。取引先が契約に違反して軍用車両に転用したとの見方を示唆した。ただ、どの顧客が契約に違反したかについてはコメントを控えている。

ロシアのウクライナ侵攻を受け、独ダイムラー・トラックやZFフリードリヒスハーフェンは露トラック大手カマズとの協業を凍結した。カマズは民生だけでなく軍用トラックも手がけているためだ。

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