2月輸出が前月比6.4%増に、対露貿易は縮小

ドイツ連邦統計局が4日発表した2月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後の実質で1,247億ユーロとなり、前月を6.4%上回った。増加は2カ月ぶり。欧州連合(EU)加盟国向けが好調で、全体が押し上げられた格好。ユーロ加盟国向けは9.2%増の468億ユーロ、EUのユーロ非加盟国向けは13.0%増の210億ユーロへと拡大した。

EU域外向けは2.1%増の569億ユーロと小幅な伸びにとどまった。最大の仕向け先である米国は2.7%増の112億ユーロ、中国も6.4%増の95億ユーロへと伸びたものの、ロシアは6.3%減の24億ユーロへと後退した。2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻とそれに対するEUなどの制裁が反映されているとみられる。戦争と制裁の影響は3月の貿易統計でより鮮明になる見通しだ。英国向けの輸出は0.7%増の57億ユーロとわずかながら拡大した。

2月の輸入高(暫定値)は実質4.5%増えて1,131億ユーロとなった。EUのユーロ非加盟国からが6.9%増の180億ユーロに拡大。ユーロ加盟国は同4.4%増の397億ユーロ、EU域外は3.8%増の555億ユーロだった。

最大の輸入先国は中国で、4.8%増の138億ユーロに拡大した。米国は2.5%減の63億ユーロ、英国は3.6%減の26億ユーロ、ロシアは7.3%減の37億ユーロだった。

貿易収支の黒字幅は実質115億ユーロとなり、前月の89億ユーロから18.2%増加した。

2月の名目輸出高は1,233億ユーロで、前年同月を14.4%上回った。同輸入高は24.5%増の1,119億ユーロで、貿易黒字は前年同月の179億ユーロから114億ユーロへと縮小した。

1~2月の輸出高は営業日数・季節要因調整後の実質で2,418億ユーロとなり、前年同期を11.0%上回った。輸入高は同23.6%増の2,214億ユーロだった。

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