3月インフレ率7.3%、1981年以来の高水準に

ドイツ連邦統計局が12日発表した3月の消費者物価指数は前年同月比7.3%増となり、1981年秋以来の大きなインフレ率を記録した。ロシアのウクライナ侵攻を受けてサプライチェーンのひっ迫と川上レベルの物価上昇が加速。特にエネルギーは39.5%上昇し、全体を強く押し上げた。

灯油は144.0%上昇した。自動車燃料は同47.4%で、軽油は62.6%に上った。天然ガス(41.8%)と電力(17.7%)も上げ幅が大きい。エネルギーを除いたインフレ率は3.6%だった。

食料品は平均6.2%値上がりした。上げ幅は食用油脂で17.2%を記録。ひまわり油・菜種油等は30.0%に達した。ウクライナはひまわりの主要産地であり、小売店ではオリーブオイルを除く主要な食用油が極度の品薄状態に陥っている。野菜も12.4%上がった。食料品とエネルギーを除いた基礎インフレ率は3.4%だった。

耐久消費財では車両の上げ幅が8.2%と大きかった。中古車は23.9%に達している。半導体不足に伴う新車生産の低迷が背景にある。

サービスの上昇率は2.8%と相対的に小さかった。物価に占める比重が約2割に上る家賃が同1.6%にとどまったことが大きい。住宅メンテナンスは10.3%、自動車修理は5.3%の幅で上昇した。

前月比のインフレ率も2.5%と高水準に達した。エネルギーが16.4%上昇。エネルギーを除いたベースでは0.6%だった。エネルギー以外では衣料品(5.1%)、パック旅行(3.7%)で上げ幅が大きかった。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が7.6%、前月比が2.5%だった。

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