工作機械業界が生産予測引き下げ

ドイツ工作機械工業会(VDW)は5月31日、独業界の今年の生産成長率予測を引き下げた。サプライチェーンのひっ迫を受けたもので、従来予測の14%から8%へと下方修正した。

1-3月期の新規受注高は前年同期を44%上回った。国内受注と国外がともに44%増加。過去最高の2018年1-3月期を8%下回る水準まで回復した。

1-3月期の生産高は前年同期比6%増だった。新規受注に比べ伸び率が低いのはサプライチェーンのひっ迫で生産に必要な部品が不足しているためだ。

これを反映し、輸出成長率も前年同期比1%にとどまった。欧州向けが2%減、アメリカ大陸向けが1%減と足を引っ張った。

アジア向けは8%増加した。中央アジア、南アジア、東南アジア向けがけん引。中国は4%増だった。

最大の仕向け先国は中国で、シェアは19%強に上った。2位は米国で13%。米国向けの輸出額は6%落ち込んだ。3位はイタリアで、輸出額は6%増、シェアは6%だった。スイス向けは70%増え、同国は4位に浮上した。

ドイツの工作機械輸入高は前年同期比で20%増えた。スイス、日本、中国からの輸入が大きく伸び、全体をけん引した。

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