ドイツ連邦統計局が20日発表した4月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物価・営業日数・季節調整後の実質で前月を1.0%上回る150.6(暫定値)へと上昇した。上昇は3カ月連続。原料・部品不足に伴う生産低迷がロシアのウクライナ侵攻で一段と強まっていることから、受注残高が膨らんでいる。前年同月比(物価・営業日数調整値)では18.8%増加した。
国内受注の残高が前月比0.6%増、国外が同1.2%増とともに拡大した。部門別でみると、投資財は1.3%、消費財は3.7%それぞれ増加。中間財は0.5%減少した。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は前月の8.0カ月から8.1カ月へと拡大し、統計開始(2015年)後の最高をこれまでに引き続き更新した。新規受注は減少しているものの、生産がより低迷していることから、受注残月の拡大に歯止めがかからない。部門別の内訳は投資財が11.9カ月(前月11.8カ月)、中間財が4.0カ月(4.0カ月)、消費財が3.6カ月(3.5カ月)となっている。