高級乗用車大手の独BMWは20日、オーストリア北西部のシュタイルにある製造・開発拠点に、2030年までに総額およそ10億ユーロを投資すると発表した。これまでのエンジンに加え、新たに電動パワートレインの生産と開発を行う。
生産関連では約7億1,000万ユーロを投じ、2階建ての生産ホールを新設するほか、既存の施設を改築。電動パワートレインの組み立てとそれに搭載する主要部品の製造を行う。電動パワートレインは25年から年60万セット以上を生産する計画だ。生産面積は約6万平方メートル増える。
電動パワートレインの開発には約2億3,000万ユーロを投資する。約700人の開発要員に占める同分野の割合は現在の30%強から30年までに約90%へと拡大する見通し。
シュタイル工場は25年からエネルギーをすべて再生可能エネルギーで賄う。グリーン電力と、バイオマス由来の地域熱を利用し、炭素中立を実現する。