BMW―中国に新工場、現地生産能力83万台に―

独高級車大手BMWの中国合弁BMWブリリアンス・オートモーティブ(BBA)は23日、瀋陽市で新工場の開所式を行った。同工場は中国の電動車市場拡大を踏まえて設置したもので、主に電気自動車(BEV)を生産する。投資額は150億人民元(21億3,000万ユーロ)で、同社最大の中国投資となった。

瀋陽市鉄西地区に「リディア(Lydia)」という名の工場を開設した。工場ではプレス、車体製造、塗装、組み立ての4工程が行われる。すでに5月から中型スポーツセダンのBEV「i3」の生産が行われている。BMWは中国販売に占めるBEVの割合を2025年までに25%超へと引き上げる目標だ。

BBAはBMWの子会社。新工場を開設したことで、BMWの中国生産能力は83万台に達した。これは同社全体の3分の1を占めており、中国市場の重要性は一段と高まる見通し。

ドイツの自動車各社は中国依存を強めている。これに絡んでは民主主義国と独裁国の対立が鮮明化するなか、投資先の多角化を通して依存度を引き下げるべきだとの見解が強くなっているが、BMWの中国事業統括責任者は、「中国の長期的な見通しを確信している」と述べ、同国事業を今後も強化する意向を表明した。

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