電機大手の独シーメンスは28日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)と共同でVWの米充電インフラ子会社エレクトリファイ・アメリカ(EA)に出資すると発表した。EAにVWグループ以外の企業が資本参加するのは初めて。EAの充電網拡充を支援するほか、技術・サービス分野で協業。シーメンス製充電器の拡販も図る。
金融サービス子会社シーメンス・ファイナンシャル・サービシズ(SFS)とVWが計4億5,000万ドルを出資する。シーメンス側の出資額は1億ドルのケタ台の低い水準。投資後のEAの企業価値は24億5,000万ドルとなる。
EAは2026年までに、米国とカナダで展開する充電ステーションを現在の2倍強の1,800カ所に拡大する計画。急速充電器1万台体制を確立する。
VWはディーゼル車排ガス不正問題の発覚後、米当局から環境に優しい交通のために巨額投資を行うことを義務付けられた。EAはこれを受けて設立された。米国最大の公共急速充電網運営事業者となっている。