ドイツの全銀行の支店数が2021年は2万1,712カ所となり、前年比で9.9%減少したことが、連邦銀行(中銀)の27日の発表で分かった。20年も前年比9.6%減の2万4,100カ所と10%近く落ち込んでいる。オンラインバンキングの普及で支店利用が減っているうえ、コスト圧縮圧力が高まっていることから、金融機関は近年、実店舗の削減を精力的に推進。コロナ禍の発生で20年に多くの実店舗を一時閉鎖したのをきっかけにそのスピードを速めている。
削減幅が昨年、最も大きかったのは大手銀行で、前年比21.6%減の4,037カ所に縮小した。最大手のドイツ銀行は21.8%減の3,115カ所へと削減。コメルツ銀行は4分の1強の243カ所を閉鎖した。
貯蓄銀行は7.0%減の7,911カ所、信用協同組合は6.0%減の7,149カ所だった。
支店数のシェアが最も大きいのは貯蓄銀で36.4%に上った。これに信用協同組合が33.7%で続いた。大手銀は合わせて3行(ドイツ銀、コメ銀、ウニクレディト・バンク=旧ヒポフェラインス銀行)にとどまるものの、シェアは18.6%と大きい。