温室効果が最も高い六フッ化硫黄(SF6)の調達量がドイツで増加した。連邦統計局によると、同国内で活動する企業などが2021年に購入したSF6の総量は743.2トンとなり、前年比で1.4%増えた。中間販売事業者が37%増、光ファイバーケーブルメーカーが16%増と大きく拡大。全体が押し上げられた。
SF6が100年のタイムスパンで地球温暖化にもたらす効果は二酸化炭素(CO2)の2万3,500倍に上る。少量であっても温暖化を強く促進することから、排出抑制対象ガスの1つに指定されている。ドイツで18年に調達されたSF6をCO2に換算すると1,750万トンに上る。
温効効果がCO2の1万6,100倍に上る三フッ化窒素(NF3)の購入量は63.4トンで、前年を2.4%下回った。CO2換算では100万トンだった。
SF6とNF3の大半は閉鎖されたシステムのなかで使用されることから、大気中に漏れる量は少ない。連邦環境庁(UBA)によると、20年に大気中に放出されたSF6の量は300万CO2換算トンで、同国の温室効果ガス排出量(7億2,870万CO2換算トン)の0.4%にとどまった。NF3は1万CO2換算トン。