エネルギー大手の独RWEは7月27日、2022年12月期の利益見通しを大幅に引き上げた。エネルギー取引事業が予想外に好調なほか、電力料金が値上がりしたことが大きい。同社は競合ユニパーと異なりロシアから天然ガスを調達していないことから、同国産ガス供給削減の影響を受けていない。
営業利益(調整済みのEBITDA)を従来予測の「36億~40億ユーロ」から「50億~55億ユーロ」、純利益(調整済み)を「13億~17億ユーロ」から「21億~26億ユーロ」へと上方修正した。事業分野別ではエネルギー取引で営業利益を「1億5,000万~3億5,000万ユーロ」から「3億5,000万ユーロを大幅に上回る」、水力・バイオマス・ガス発電で同「7億~9億ユーロ」から「14億~17億ユーロ」、陸上風力・太陽光発電で「6億5,000万~8億ユーロ」から「9億~11億ユーロ」へと引き上げた。洋上風力発電と石炭・原子力発電は据え置いた。石炭・原子力は今年の発電量を先物取引で過年度に売却済みであることから、電力料金上昇の恩恵を受けることができない。
22年1-6月期暫定決算の営業利益は28億5,800万ユーロとなり、前年同期を63%上回った。石炭・原子力を除くすべての事業で業績が改善。純利益は1.8倍の15億6,600万ユーロに拡大した。