三菱製紙は5日、独北部のフレンスブルクにある工場を今年末で閉鎖すると発表した。エネルギー価格の高騰など収益が圧迫されていることを受けた措置。収益力強化に向け生産を統廃合する。
同社は完全傘下の現地法人三菱ハイテクペーパーヨーロッパ(MPE)を通してドイツで事業を展開。MPEは本社所在地ビーレフェルトとフレンスブルクに工場を持ち、感熱紙、感圧紙、インクジェット紙、キャストコート紙、バリアコート紙を製造している。年産能力は18万5,000トンで、2021年12月期の売上高は2億6,400万ユーロだった。雇用規模は694人で、フレンスブルク工場はそのうち195人を占める。
三菱製紙はフレンスブルク工場の閉鎖に伴い、2023年3月期決算に減損損失や撤退関連費用を特別損失として計上する見通し。その額を現在、精査している。