半導体大手の独インフィニオンは23日、米光学部品大手ツーシックス(II-VI)からSiC半導体ウエハーを複数年に渡って調達することで合意したと発表した。戦略的に重要な半導体材料を安定的に確保し、サプライチェーンの強靭性を高める狙い。調達量など取引の詳細は明らかにしていない。
SiC半導体はシリコン (Si) と炭素 (C) で作られる化合物半導体。従来のシリコン半導体に比べ電力消費量と発熱によるエネルギー損失が少ないことから、電気自動車の走行距離拡大や軽量化を実現できる。インフィニオンは同社のSiC半導体売上が2020年代前半に年率60%以上のスピードで拡大し、20年代半ばまでに約10億ドルに達すると予想している。