自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は29日、独北部のザルツギター工場をエンジン生産拠点から車載電池セルのメイン工場へと転換させる措置に伴い約20億ユーロを投資すると発表した。これまでエンジン生産に携わってきた社員の再教育を行うほか、化学分野の教育コースを設置。また、化学ラボなど必要なインフラを整備する。
同工場では7月、オーラフ・ショルツ首相を招いてVWグループ初のギガファクトリー(巨大電池セル工場)の定礎式が行われた。2025年から操業を開始する予定。これに伴い必要となる労働力を主に同工場の社員の再教育で確保する。部品部門VWグループ・コンポーネンツのトーマス・シュマル最高経営責任者(CEO)は、「ザルツギターは自動車産業拠点ドイツのトランスフォーメーションの手本となる」と強調した。