輸入物価の上げ幅3カ月連続縮小、7月は28.9%に

ドイツ連邦統計局が8月31日発表した7月の輸入物価指数は前年同月比28.9%増となり、これまでに引き続き大きく上昇したものの、上げ幅は3カ月連続で縮小した。直近のピークである4月は31.7%に達していた。

輸入物価を最も強く押し上げたのはこれまで同様エネルギーで、上昇率は131.7%に上った。天然ガスは223.6%、電力は291.1%、石炭は260.8%と3ケタ台を記録。石油製品は83.2%、原油は64.7%だった。エネルギーを除いたベースでは輸入物価の上昇率が14.0%で、前月を1.4ポイント下回った。

中間財の上げ幅は前月の22.1%から18.8%に低下した。上昇率が特に大きかったのはこれまでに引き続き肥料・窒素化合物で、142.1%に上った。アルミニウム(57.6%)、紙(40.6%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(25.7%)、バージン・プラスチック(19.5%)なども大幅に上がった。

投資財の上げ幅は前月の7.7%から7.9%へと上昇した。機械は8.6%、自動車・自動車部品は6.9%だった。

耐久消費財は前月の9.4%から9.8%へと膨らんだ。

非耐久消費財は3カ月連続で13.1%となった。食料品は23.8%で、動植物性油脂は35.3%、食肉・肉製品は23.5%に上った。

農産物は19.4%高くなった。穀物が46.5%、コーヒー生豆が43.1%上昇している。穀物は前月比では2.7%低下し、2カ月連続で下落した。

輸入物価指数は前月比では1.4%上昇した。エネルギーは6.2%増で、エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.2%だった。

7月の輸出物価指数は前年同月を17.0%上回り、上げ幅は前月を0.9ポイント上回った。物価全体に占める比重が約3分の1に上る中間財が18.3%上昇し、水準を強く押し上げた格好だ。上げ幅は肥料・窒素化合物で134.7%、紙で37.9%に上った。輸出物価の前月比の上昇率は2.0%だった。

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