ユニパー―国有化の方向、ガス市場の悪化で―

ドイツ最大の天然ガス輸入会社ユニパーは14日の適時開示で、同社の経営安定に向けた協議を親会社であるフィンランドのフォータムおよびドイツ政府と進めていると発表した。ユニパーはロシア産天然ガスの供給削減で資金繰りが急速に悪化したことから7月に総額150億ユーロの支援を国から受けることで合意したばかり。ロシアがその後、欧州向けのガス供給を停止したことで状況が一段と先鋭化していることから、支援の拡大が必要となっている。同社は国の出資比率が当初予定の30%から50%超に拡大し、国有化される可能性があることを明らかにした。

ユニパーは公的支援の一環で政策金融機関のドイツ復興金融公庫(KfW)から総額90億ユーロの融資枠を確保した。融資枠はすでに使い切っており、8月末に40億ユーロの上乗せを要請した。

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