電機貿易、今年は21世紀初の入超に

独電気電子工業会(ZVEI)が15日発表した同国の7月の電機製品輸入高は前年同月比21.2%増の202億ユーロとなり、輸出高(8.3%増の195億ユーロ)を4カ月連続で上回った。中間財価格の高騰やドル高ユーロ安が反映されているもようだ。1~7月期も輸入高(前年同期比16.3%増の1,432億ユーロ)が輸出高(6.6%増の1,359億ユーロ)を上回っており、ZVEIのチーフエコノミストは「通年でも輸入超過になるだろう。3千年紀(21世紀~30世紀)になってから初めてのことだ」と述べた。

7月の先進国向け輸出高は127億ユーロとなり、前年同月を10.3%上回った。伸び率が最も大きかった仕向け先国は台湾で44.2%増の3億1,200万ユーロを記録。これにオランダ(31.6%増の12億ユーロ)、日本(27.6%増の2億7700万ユーロ)、韓国(17.2%増の3億800万ユーロ)、スペイン(16.2%増の6億6,100万ユーロ)、フランス(13.0%増の12億ユーロ)、ベルギー(12.4%増の4億500万ユーロ)、米国(12.3%増の19億ユーロ)が続いた。英国(2.4%減の7億2,800万ユーロ)、チェコ(6.4%減の7億4,900万ユーロ)、スウェーデン(8.1%減の3億5,500万ユーロ)は減少した。

新興国向けは4.6%減の68億ユーロと伸び率が小さかった。西側諸国が制裁を科すロシア向けが73.6%減の9,400万ユーロと激減。ロシアの侵略を受けているウクライナも8.9%減り4,400万ユーロとなった。中国は5.0%増の23億ユーロで、最大の輸出先国にとどまった。伸び率が最も大きかったのはトルコで24.3%増の2億8,200万ユーロに拡大した。このほか、ルーマニア(20.8%増の4億500万ユーロ)、マレーシア(19.4%増の2億3,800万ユーロ)、タイ(18.9%増の1億200万ユーロ)、メキシコ(10.3%増の2億3,500万ユーロ)、ポーランド(10.3%増の9億1,500万ユーロ)で2ケタ台の伸びを記録した。

1~7月の先進国向け輸出高は前年同期比8.7%増の890億ユーロ、新興国向けは同2.8%増の469億ユーロだった。

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