エネルギー大手の独RWEは1日、米同業コン・エジソンの再生可能エネルギー子会社コン・エジソン・クリーン・エナジー・ビジネス(コン・エジソンCEB)を完全買収することで合意したと発表した。買収が実現するとRWEは米国の再生エネ市場で4位、同メガソーラー市場で2位に浮上する。マルクス・クレッバー社長は、今回の買収により急成長する米再生エネ市場での事業拡大を加速する狙いを明らかにした。来年上半期の取引完了を見込む。
コン・エジソンCEBを68億ドルと評価して買収する。買収資金には外部資本と自己資本を投入。自己資本の一部はカタール投資庁(QIA)の子会社向けに転換社債(24億2,760万ユーロ)発行を通して捻出する。同社債は転換後、RWEの資本の約9.09%に相当する見通し。
コン・エジソンCRBは現在、再生エネの発電容量およそ3ギガワット(GW)を持つ。その90%をメガソーラーが占める。開発中のプロジェクトの発電容量は7GW強、従業員数は約500人。
同社を買収すると、RWEの米国での再生エネ発電・蓄電容量(合弁展開する洋上風力発電を除く)は7.2ギガワット、開発中のプロジェクトの容量は24GW強に拡大する。雇用規模は約1,400人となる。
米国では8月にインフレ抑制法が成立した。再生エネは税控除の対象となることから、RWEはこれを追い風に同国事業を拡大する考えだ。