8月は輸出増も貿易黒字は大幅縮小

ドイツ連邦統計局が5日発表した8月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで1,331億ユーロとなり、前月を1.6%上回った。増加は2カ月ぶり。

輸出を仕向け先地域別でみると、欧州連合(EU)域外は4.7%増え、全体をけん引した。最大の輸出先である米国は12.0%増の138億ユーロに拡大。中国も2.9%増えて92億ユーロとなった。ユーロ圏は0.6%減、EUのユーロ非加盟国は1.3%減だった。

輸入高(暫定値)は3.4%増の1,319億ユーロとなり、7カ月連続で拡大した。EU域外からが4.2%、ユーロ圏からが2.9%、EUのユーロ非加盟国からが1.7%の幅で伸びた。最大の輸入先国である中国は2.2%増の154億ユーロで、米国は5.3%増の83億ユーロだった。ロシアは6.7%減の27億ユーロとなり、2カ月連続で縮小した。欧州向けの天然ガス供給を大幅に減らしたことが反映されているもようだ。

8月の貿易収支は12億ユーロの黒字となったものの、前月の34億ユーロから64.7%減少した。前年同月に比べると91.2%も少ない。

1~8月の輸出高(営業日数・季節調整ベース)は1兆249億ユーロで、前年同期を14.3%上回った。ユーロ圏向けが15.8%、EUのユーロ非加盟国向けが14.3%、EU域外向けが13.1%の幅で増加した。

1~8月の輸入高(同)は27.5%増の9,818億ユーロに拡大した。EU域外が38.7%増と全体をけん引。ユーロ圏は18.5%増、EUのユーロ非加盟国は16.2%増だった。

非調整ベースの8月の輸出高は1,267億ユーロとなり、前年同月を21.2%上回った。輸入高は35.7%増の1,261億ユーロで、貿易収支の黒字幅は前年同月の116億ユーロから6億ユーロへと94.8%縮小した。

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