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2022/10/19

経済産業情報

9ユーロチケットの後続品導入で交通相合意

この記事の要約

ドイツ国内の地域公共交通機関を1カ月9ユーロで利用できる定期券「9ユーロチケット」の後続商品を導入することで、国(連邦)と州の交通相が13日に合意した。ショルツ連邦首相と州首相が今後の会議で合意すれば、全国の地域公共交通 […]

ドイツ国内の地域公共交通機関を1カ月9ユーロで利用できる定期券「9ユーロチケット」の後続商品を導入することで、国(連邦)と州の交通相が13日に合意した。ショルツ連邦首相と州首相が今後の会議で合意すれば、全国の地域公共交通機関を低料金で利用できる定期券が初めて無期限導入されることになる。ヴィッシング連邦交通相は早ければ来年1月にも投入される見通しを明らかにした。料金は月49ユーロを予定している。

9ユーロチケットはインフレ対策の一環で6~8月の期間限定で導入された1カ月定期券。ICEなどの長距離路線を除くすべての鉄道、バス、市電を全国どこでも利用できるため、5月下旬に発売されると、多くの人が購入した。利用者は5,200万人を超えており、後続チケットの導入を求める声は当時から強かった。

国と州は後続チケットの導入にともに前向きだったものの、コスト負担をめぐって対立。これまでは実現のめどが立っていなかった。

後続チケットの料金は9ユーロチケットを大幅に上回るものの、フランクフルトやベルリンなど大都市で現在販売されている地域定期券に比べると大幅に安い。全国のどの地域でも利用できることを踏まえると、格安と言える。

9ユーロチケットにはデジタル版とペーパー版があった。後続チケットは継続的な利用を促進するため、サブスクリプション方式のデジタル版に限定される。解約はいつでも可能。