輸入物価の上げ幅なお大きく、9月は29.8%に

ドイツ連邦統計局が1日発表した9月の輸入物価指数は前年同月比29.8%増となり、上げ幅は前月の32.7%を下回った。ただ、上昇率は依然として極めて高く、物価が落ち着く見通しは立っていない。

全体を最も強く押し上げたのはこれまで同様エネルギーで、上げ幅は135.1%に達した。天然ガスは252.0%と特に大きい。電力は取引所価格で172.1%に上った。石炭は128.4%、石油製品は65.1%、原油は52.5%だった。エネルギーを除いたベースでは輸入物価の上昇率が13.0%で、前月を0.2ポイント下回った。

中間財の上げ幅は前月の16.8%から15.4%に低下した。上昇率が特に大きかったのはこれまでに引き続き肥料・窒素化合物で、148.8%に上った。紙(42.2%)、アルミニウム(37.6%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(13.8%)、バージン・プラスチック(12.6%)も2ケタ台となっている。

投資財は8.1%となり、前月を0.3ポイント上回った。機械は9.1%、自動車・自動車部品は7.2%だった。

耐久消費財は前月の9.8%から11.0%へと1.2ポイント拡大した。

非耐久消費財も前月の13.4%から14.2%に拡大した。食料品は25.0%で、牛乳・乳製品は36.2%、動植物性油脂は32.1%、食肉・肉製品は28.9%に上った。

農産物は19.5%高くなった。豚が94.9%、コーヒー生豆が39.7%、穀物が29.8%上昇している。

輸入物価指数は前月比では0.9%低下した。エネルギーは4.0%減で、エネルギーを除いたベースでは0.2%増だった。

9月の輸出物価指数は前年同月を16.8%上回った。全体を最も強く押し上げたのはエネルギーで、上昇率は141.8%に達した。同物価全体に占める比重が約3分の1に上る中間財は16.9%で、肥料・窒素化合物は136.8%、紙は37.0%に上った。輸出物価は前月比では0.6%低下した。

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