ドイツの天然ガス備蓄率が1日時点で99.19%となり、11月1日の義務水準(95%)を全国レベルで大幅に上回ったことが、連邦ネットワーク庁の3日の発表で分かった。10月の気温が極めて高く暖房の使用が少なかったことから、備蓄の拡大が続いている。気温は今月に入り下がっているため、備蓄率は遠からず下落へと転じそうだ。
ドイツ気象局(DWD)によると、10月の平均気温は12.5度となり、世界気象機関(WMO)が気候学的標準平年値とする1961~90年の平均を3.5度も上回った。温暖化が進んだ91~2020年平均に比べても3.1度、高い。ガス価格の高騰を受け暖房の使用を抑制する世帯・企業が多いこともあり、備蓄の拡大が順調に進んだ。貯蔵の拡大開始が遅れた国内最大のレーデン貯蔵所でも備蓄率は92.5%まで上昇している。