エネルー設備大手の独シーメンス・エナジーは25日、アイルランド~フランス間に敷設予定の国際送電線「セルティック・インターコネクター」向けに高圧直流送電(HVDC)設備を受注したと発表した。受注高は1億ユーロのケタ台の半ばという。
セルティック・インターコネクターは送電網運営事業者の愛エアグリッド(EirGrid)と仏RTEが進める共同プロジェクトで、アイルランド南部のノックラハとフランス西部のラ・マルティルの間をHVDC線で結ぶことを計画している。アイルランドと欧州大陸を結ぶ初めての送電線となる。総延長は575キロメートルで、そのうち500キロは海底に敷設される。2026年に運営が開始されると、最大700メガワット(MW)の電力を融通できるようになり、送電網が安定する。アイルランドは風力発電で発生した余剰電力を大陸に供給できるようになる。
シーメンス・エナジーはセルティック・インターコネクターの両終端に設置される交直変換所を受注した。交直変換所では直流から交流、交流から直流への変換が行われる。