BMW―ベトナムで共同生産へ―

高級乗用車大手のBMWは5日、ベトナム同業のチュオンハイ自動車（THACO）と共同で自社ブランド車を現地生産すると発表した。急成長中のアジア太平洋市場でプレゼンスを強化する狙い。BMWグループで生産ネットワーク・サプライチェーン管理事業を統括するミヒャエル・ニコライデス氏は、需要の大きい地域で生産を行う戦略に沿った措置だと説明した。

ベトナム南中部沿岸のチューライにあるTHACOの工場で現地市場向けの生産が行われる。生産するのはBMWブランドの「3シリーズ」「5シリーズ」「X3」「X5」の4モデル。生産規模など事業の詳細は明らかにされていない。

THACOは自社ブランドのほか、国外ブランドの乗用車と商用車を生産している。5年前にBMW車の輸入事業を開始。BMWとの間で信頼関係を築いてきた。

BMWはアジアでインドとタイに自社工場、中国に合弁工場を持つ。提携先の工場での生産はこれまでマレーシアとインドネシアで行ってきた。東南アジア事業はシンガポール子会社BMWグループ・アジアを通して1985年から展開している。