ドイツ機械工業連盟(VDMA)が2日発表した独業界の2022年の新規受注高は物価調整後の実質で前年を4%割り込んだ。年初時点では好調だったものの、ロシアのウクライナ進攻に伴う経済環境の悪化を受けて需要が縮小。第4四半期に2ケタ減となったことが特に大きな打撃となった。
22年は国内が5%、国外が4%の幅で減少した。国外はユーロ圏とユーロ圏外がともに4%落ち込んでいる。
新規受注を四半期ベースでみると、第1四半期は前年同期比で7%増加した。だが2月下旬に戦争が勃発した影響で第2四半期は2%減、第3四半期は3%減と縮小。1-9月期はそれでも1%増とかろうじてプラス成長を確保していたが、第4四半期の減少幅が16%へと大幅に拡大したことから、通年で減少へと転じた。第4四半期は国内が10%、国外が18%の幅で落ち込んだ。
12月の新規受注高も前年同月比18%減と大きく後退した。国内が8%、国外が22%減少。国外の内訳はユーロ圏が16%減、ユーロ圏外が24%減だった。VDMAのチーフエコノミストは、比較対象の21年12月は受注高が過去最高と極めて高かったことから減少幅が膨らんだと指摘した。また、経済環境はこのところ改善しているものの、その効果はこれまでのところ新規受注に反映されていないと述べた。