ドイツ連邦統計局と連邦経済省が8日発表した1月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節・営業日数調整後の実質で前月比3.5%増の98.9(暫定値)となり、2000年6月以来の高い伸びを記録した。前月に大幅減となった建設と中間財が大きく伸びて全体をけん引した。
部門別でみると、建設は12.6%増加した。比較対象の12月は厳しい寒波の直撃で建設作業が停滞したのに対し、今年1月は温暖で活発化したという事情がある。
製造は1.9%増加した。中間財が6.9%拡大。投資財は0.6%、消費財は1.8%それぞれ落ち込んだ。
エネルギーは0.4%増えた。指数は79.9と極めて低い水準にある。
エネルギー集約型産業は6.8%増加し、大幅減となった前月(5.6%減)から好転した。エネルギー価格の下落や政府支援策が背景にある。前年同月に比べると13.2%低い。
主要産業をみると、化学品は9.8%増、電気装置は7.1%増、製紙は5.3%増と大きく伸びた。構成比重が特に大きい機械と自動車・自動車部品はそれぞれ2.3%増、5.2%減だった。製薬は12.9%減と大幅に落ち込んだ。
12月の鉱工業生産は当初の前月比3.1%減から2.4%減へと上方修正された。