アルミニウム大手の独スペイラ(ノルスク・ハイドロの元アルミ圧延品部門)は9日、デュッセルドルフ西部のノイスにある「ラインヴェルク工場」の精錬事業を全面停止すると発表した。電力価格の高止まりで採算が取れないためで、今後はアルミ圧延とリサイクル事業に経営資源を絞り込む。原料のアルミはすべて外部から調達する意向だ。
同社は昨年秋、ラインヴェルク工場のアルミ精錬規模を50%引き下げた。現在は当時に比べ電力価格が低下しているものの、採算ラインには程遠いことから、全面停止し精錬事業から撤退することにした。従業員300人が影響を受ける。
同工場には今後、約3,000万ユーロを投資し、アルミリサイクル能力を拡張する。
スペイラは今回、仏リサイクル大手アウレア(Aurea)から仏サント・ムヌーと英スウォンジーのアルミリサイクル施設を取得することも明らかにした。