自転車の小売売上、3年連続高水準に 電動アシストの普及シェアは14年の6倍の12%

ドイツ連邦統計局は4月26日、自転車の2022年の国内小売売上高(部品と周辺商品を含む)が物価調整後の実質で前年を2.4%上回ったことを明らかにした。統計開始(1994年)後の最高となった20年に比べると0.7%少ないものの、3年連続で極めて高い水準となった。

自転車の小売売上は10年代後半から増加が加速。特にコロナ禍1年目の20年は前年比32.4%増と急拡大した。22年は15年を92.7%上回っている。

国内の自転車生産をみると、モーターのない従来型の自転車は生産台数が25万台以上増え、170万台弱となった。生産額は30.7%増の10億ユーロ強に拡大している。電動アシスト自転車のデータは提示されていない。

従来型自転車の輸入台数は300万台強に上った。輸入先国のシェアはカンボジアが22.0%で最高。これにバングラデシュが11.9%、ポーランドが7.5%で続いた。輸入総額は約11億ユーロ。

電動アシスト自転車の輸入台数は150万台弱だった。輸入先国トップ3のシェアはブルガリアが17.3%、ベトナムが13.4%、オランダが9.6%となっている。輸入総額は約17億ユーロ。

自転車の小売価格をみると、従来型自転車は平均6.8%、電動アシスト自転車は同6.2%上昇した。上げ幅はインフレ率(6.9%)とほぼ同水準。生産コストの上昇と需給ひっ迫で額が押し上げられたという。

自転車の世帯普及率は22年時点で78%強だった。普及台数は約6,900万台で、内訳は従来型自転車が6,060万台弱、電動アシスト自転車が840万台。電動アシスト自転車のシェアは14年の2%強から約12%へと拡大した。