GHTモビリティ―親会社DBの融資停止で経営破たん―

「クレバーシャトル」ブランドでオンデマンドのライドシェア(相乗り)サービスを提供するドイツのGHTモビリティは3日、会社更生手続きの適用を裁判所に申請したと発表した。親会社のドイツ鉄道(DB)が融資を突然、停止したことから経営に行き詰った。国内に計5社ある地域事業会社は会社更生手続きの適用を申請しておらず、サービス業務を継続する。ブルーノ・ギンヌート社長は、新たな出資者の獲得に向けすでに協議を開始していることを明らかにした。

同社は2014年に設立された。当初は大都市でサービスを提供してきたが、不採算を理由に停止。現在は自治体の委託を受けてサービスを展開している。地域公共交通機関の補完役という位置付けだ。

ギンヌート社長は声明で、「わが社はドイツ鉄道と取り決めた経済的な目標を達成した。それどころか目標を上回った。それだけにパートナーシップを打ち切るという(DBの)決定に驚いている」と不満をにじませた。

DBはGHTに86%出資している。DBの広報担当者はdpa通信の問い合わせに、「共同出資者との共同の融資ソリューションが成立しなかった」と回答した。GHTには三井物産が2019年に11.64%の出資を行っている。

上部へスクロール