クレックナー―ザルツギターのグリーンスチールを販売へ―

独大手鉄鋼商社クレックナーは23日、鉄鋼産業のGX(グリーントランスフォーメーション)に向け独鉄鋼大手ザルツギターとパートナーシップを締結したと発表した。ザルツギター製のグリーンスチールを自社の販売ルートを通して顧客に提供。製品カーボンフットプリント(PCF)の少ない鉄鋼の市場への供給量を大幅に増やしていく。

ザルツギターは本社所在地ザルツギターで低炭素製鉄プロジェクト「SALCOS(ザルツギター・ローCO2スチールメーキング)」を実施する。蒸し焼きにした石炭であるコークスを高炉で燃やす従来の方式を、還元剤にグリーン水素を用いた方式へと改める。2025年末から新製法で製造を開始し、粗鋼を年190万トン生産。二酸化炭素(CO2)の排出量を年360万トン削減する。33年までには製品当たりの排出量を従来品に比べ95%引き下げる目標だ。

クレックナーはSALCOSで生産された製品を、子会社ベッカー・シュタールサービスを通して「Nexigen」ブランドで販売する。同ブランドではPCFをアルゴリズムで計算。脱炭素に取り組む顧客が購入した鉄鋼製品を安心して使用できるようにしている。

上部へスクロール