ドイツ連邦統計局が5日発表した4月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節調整ベースで前月比1.2%増の1,304億ユーロとなり、2カ月ぶりに拡大した。比較対象の前月は6.0%減と大幅に落ち込んでいたことから、4月はベース効果でやや増加した格好。新規受注の減少や金利上昇など逆風は強く、2月に比べると4.9%低い水準だ。
輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏が4.4%増の499億ユーロ、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国が4.8%増の214億ユーロと大きく伸びた。EU域外は2.4%減の590億ユーロとなり、2カ月連続で落ち込んだ。
国別では最大の仕向け先である米国が4.7%増の131億ユーロに拡大した。中国も10.1%増えて85億ユーロとなっている。
輸入高(暫定値)は1.7%減の1,120億ユーロとなり、2カ月連続で落ち込んだ。昨年9月以降、2月を除いてすべて前月割れとなっている。
地域別ではEU域外が3.0%減の529億ユーロ、ユーロ圏が1.7%減の389億ユーロに後退。EUのユーロ非加盟国は2.1%増えて201億ユーロとなった。
貿易収支は184億ユーロの黒字で、黒字幅は前月を23.5%上回った。前年同月(36億ユーロ)比では約5.1倍に拡大している。
非調整ベースの4月の輸出高は1,219億ユーロとなり、前年同月を1.8%下回った。輸入高は12.4%減の1,067億ユーロで、貿易収支の黒字幅は前年同月の24億ユーロから152億ユーロへと拡大した。
1~4月の輸出高は営業日数・季節調整ベースで5,280億ユーロとなり、前年同期を5.7%上回った。同輸入高は1.6%減の4,624億ユーロで、貿易収支は656億ユーロの黒字だった。