配達ドローンのウイングコプター、欧州投資銀から融資獲得

配達ドローン開発・製造の独ウイングコプターは11日、欧州投資銀行(EIB)から融資を受けると発表した。旗艦モデル「ウイングコプター198(W198)」の生産拡大、欧州内外での配達サービス拡充、技術開発に充てる。同社は昨年6月にも、独小売大手REWEや伊藤忠商事から総額4,200万ドルの出資を受けている。

ウイングコプターは2017年設立の電動垂直離着陸機(eVTOL)メーカーで、フランクフルト南部のヴァイターシュタットに本社を置く。雇用規模は約160人。医療品分野を中心にドローン物流の事業化を目指している。

W198は最大5キロの荷物を100キロ先まで輸送できる。今夏にはフランクフルト応用科学大学とともに地元ヘッセン州南部で食料品などの輸送プロジェクトを開始する。

EIBから受ける融資は、欧州連合(EU)欧州委員会の「インベストEU」プログラムに基づくもの。同プログラムは「持続可能なインフラ」「研究・イノベーション・デジタル化」「中小企業」「社会的投資と技能」の4分野を対象としており、ウイングコプターは持続可能なインフラ分野の融資先に選定された。EIBのアンブロワズ・ファイヨル副総裁は、「電動貨物ドローンは持続可能な輸送と物流の将来にとって重要な分野だ」と述べた。

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