シェルが英独の個人向けガス・電力事業を新興オクトパスに売却

エネルギー大手の英シェルは1日、英新興エネルギー企業オクトパスエナジーに英国とドイツの個人向けガス・電力事業を売却することで合意したと発表した。同社は経営資源を付加価値の大きな分野に絞り込む戦略の一環として欧州の個人顧客事業の売却方針を6月に打ち出していた。取引金額は明らかにしていない。当局の承認を経て売却手続きが第4四半期に完了すると見込んでいる。オランダの個人顧客事業は清算する。

シェルは英国の個人向けガス・電力事業をシェル・エナジー・リテール・リミテッド(SERL)、独の同事業をシェル・エナジー・リテールGmbH(SERG)を通して展開してきた。顧客数は合わせて約200万世帯。

オクトパスは2015年設立の企業で、電力、ガス、電動車向け充電サービスなどを展開している。電力販売では供給する全電力を再生可能エネルギー由来のものとする「再エネ100%プラン」を採用。デジタル技術を活用して安価に提供している。日本を含む15カ国で事業を展開する。

両者は今回、電動車向け充電サービス分野で国際的なパートナーシップ締結を検討することでも基本合意した。

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