ドイツ政府は13日の閣議で、乗用車エネルギー消費表示政令の改正案を了承した。気候変動に関する環境性能表示区分の基準を二酸化炭素(CO2)の排出量に一本化する。CO2排出量の少ない車両の需要を伸ばす狙いだ。改正案は州政府の代表で構成される連邦参議院(上院)の可決を経て施行される。
現行ルールでは乗用車が排出するCO2の量に車重を加味して環境性能の区分が行われている。このため小型車に比べてCO2排出量が多い大型車が高評価を受けるケースがある。大型車が環境に優しいと評価されると、ドイツ全体で乗用車から排出されるCO2の総量が減らない懸念があることから、新ルールでは区分の基準をCO2の排出量に一本化する。小型モデルに有利な改正だ。
CO2排出性能は現在、「A+」「A」「B」「C」「D」「E」「F」「G」の8段階で表示されている。A+が最高評価、Gが最低評価で、A+からBまでは緑、Gは赤で表記される。新ルールではA+が廃止され、7段階評価へと改められる。