バルカン・エナジーが独でリチウム生産開始、バリューチェーンは欧州内で完結

持続可能なリチウム生産を手がける豪バルカン・エナジー・リソーシズは7日、独
フランクフルト市西部のヘキスト工業団地内でリチウムイオン電池の主要材料の1
つである水酸化リチウムの生産を開始すると発表した。原料の採掘に始まるバ
リューチェーンがすべて欧州内で完結することから、重要資源の域外依存低減につ
ながると意義を強調している。
品質チェックなどを行うためのプレ商業生産施設を稼働させる。製品は顧客のステ
ランティス、ルノー(自動車)、LG(電池)、ユミコア(正極材)などに提供し、
検証を受ける。水酸化リチウムの前駆体である塩化リチウムは西南ドイツのランダ
ウ工場で生産し、ヘキスト工業団地に輸送する。
商業生産はヘキスト工業団地で行う。第1段階では電動車50万台分に相当する年2万
4,000トンを生産する計画だ。
バルカンは原料採掘から加工に至る全プロセスで化石燃料を一切用いないことか
ら、同社の水酸化リチウムは持続可能性が高い。カーボンフットプリントは世界で
最も低いとしている。

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