欧州委、チェコ通信2社のネットワーク共有に疑義

欧州委員会は25日、チェコ携帯電話サービス大手のO2チェコとTモバイル・チェコのネットワーク共有協定について、競争上の問題があるとして調査を開始したことを明らかにした。EU競争法のルールに照らして妥当性を検証し、違法と判断すれば協定の廃止または見直しを求める。

Tモバイル・チェコはドイツテレコムの子会社。O2チェコは国内の投資会社PPFが8割を出資する企業だ。欧州委によると、両社は2011年に同協定を結び、携帯電話のネットワーク共有を開始。その後に提携分野を拡大し、第3世代(3G)、第4世代(4G)のデータサービスを含む全事業が対象となり、首都プラハとブルノを除く全地域でネットワークを共有している。

欧州委はチェコで自前の回線を使って事業を展開する携帯電話サービス会社が両社とボーダフォンの3社しかなく、しかもO2とTモバイルで約4分の3のシェアを握っていることから、ネットワーク共有には競争上の問題があり、両社によるインフラ整備や新たな技術、サービス導入などを遅らせる恐れがあるとして、調査を実施することを決めた。

上部へスクロール