ドイツ鉄道(ベルリン)は5日、長距離列車の調達に向けた入札でスペインメーカーのタルゴが落札したと発表した。最大100編成をタルゴから調達する計画で、第一弾として23編成を5億5,000万ユーロで発注。2023年から運行を開始する。
タルゴから調達するのは最大時速230キロの特急列車で、主に国際路線(ユーロシティ)に投入する。DBの高速鉄道ICEが走行しない路線で利用することから、ICEとは競合しない。
タルゴは1942年設立の企業。シーメンス、アルストムといった競合に比べ事業規模が小さく、ドイツでは知名度が低いが、同社製車両は4大陸の約40カ国で利用されている。メンテナンス、オーバーホールサービスに定評がある。かつてはスペイン国鉄(RENFE)向けの車両を主に生産してきたが、2000年代に入って国際化を進め、現在は新規受注の95%を国外が占める。2017年の売上高は3億8,400万ユーロだった。