仏PSA、19年の世界販売は10%減

仏自動車大手のPSAグループが16日発表した2019年通期の新車販売台数は348万8,930台となり、前年から10%減少した。欧州、中東・アフリカ、中国での不振が響いた。

販売台数を地域別にみると、欧州市場(ロシア除く)は前年比2.5%減の302万9,563台にとどまった。イタリア(0.5%増)、スペイン(0.2%増)が前年水準を確保したものの、主力市場のドイツは0.6%減に低迷した。

中東・アフリカは22.5%減の13万5,739台にとどまったが、トルコ(2.1%増)、エジプト(6.1%増)、モロッコ(2.1%増)は好調だった。イランについては、2018年に米国による経済制裁が再開されたのを受けて市場から撤退した。

中国・東南アジアは55.4%減の11万7,084台と大幅に減少した。同社は今年から中国市場に電気駆動車を5モデル投入するなど、巻き返しを図る。

南米も22.5%減の13万5,739台に低迷した。ただ、メキシコ(13%増)とブラジル(2%増)では販売を伸ばした。

インド・太平洋は日本(20%増)がけん引し、0.6%増を確保した。

ロシアを含むユーラシア地域は2.3%増加したが、ロシアは2.3%減と低迷した。

モデル別にみると、DSブランドの「DS7クロスバック」と「DS3クロスバック」が19年下半期に前年同期比56%増を記録した。オペル・ボクスホールのSUV「グランドランドX」(前年比29%増)と「クロスランドX」(同28%増)も販売好調だった。

小型商用車(LCV)は55万4,000台を販売し、欧州の当該市場で25.1%のシェアを確保している。

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