東洋紡、欧州のPET企業連合に参加

東洋紡は1月31日、欧州のPET(ポリエチレンテレフタレート)関連企業のバリューチェーン全体を網羅するコンソーシアム「ペットコア・ヨーロッパ」に参加したと発表した。持続可能なPET製品・技術の開発・提供にこれまで以上に注力し、人と環境にやさしい循環型経済の実現に貢献していく。

ペットコア・ヨーロッパは1993年の設立で、ベルギーのブリュッセルに本拠地を置く。循環型経済に大きく寄与するプラスチック材料であるPETの持続可能な成長を図ることを主な方針に掲げている。PET樹脂を製造するメーカー、フィルムメーカー、コンバーター、リサイクル会社、消費財メーカーなど欧州でPETのバリューチェーンに関わる80以上の企業や団体が参加する。

東洋紡は高いバリア性能により食品の消費期限の延長に貢献する高機能なフィルムから、PETボトルのリサイクル樹脂を使用した環境配慮型フィルム製品まで、さまざまな包装用途のPETフィルム製品を手がけている。

2012年に上市した「サイクルクリーン」は、世界最高レベルとなるリサイクル樹脂の使用率80%、および業界最薄の厚さ12マイクロメートルを実現。同フィルムは製造工程における二酸化炭素(CO2)排出量の削減と、包材の薄肉化による廃棄物の減量に貢献するフィルムとして、PETボトル用ラベルなどに幅広く採用されている。

同社は素材をポリエステル系に単一(モノマテリアル)化するなど、リサイクル性を高めた次世代の包装用フィルム製品の開発にも積極的に取り組んでいる。

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