出前仲介プラットホーム運営大手の独デリバリー・ヒーローズ(ベルリン)が食品宅配事業を強化する意向だ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けてニーズがにわかに増えていることから、需要を取り込んでさらなる成長を図る。
同社は「Dマート」というブランド名で食品宅配事業をすでに展開している。注文が入ると配達員が倉庫から商品をピックアップして配達する。注文から配達完了までの時間は1時間未満で、20分未満のケースもある。
同サービスはラテンアメリカ、中東、アジアの計9カ国で提供している。倉庫は100カ所強とまだ少ない。フランスでは小売大手カルフールと提携してカルフールの店舗から食料品を提供している。
デリバリー・ヒーローズの2020年第1四半期(1~3月)の売上高は5億1,500万ユーロで、前年同期を92%上回った。注文件数は2億3,900万件、注文総額は24億ユーロだった。20年通期では売上高が約70%増の24億~26億ユーロに拡大すると見込んでいる。